二重まぶた整形の切開法(全切開・部分切開)の手術後に、目の二重幅に左右差が出るというようなトラブルが起きる場合があります。
二重幅に左右差が出る原因は様々で、その原因によって修正方法が違ってきます。
左右差が目立つと慌てて二重整形の再手術による修正をしたくなるかもしれませんが、左右差が出ている原因によっては別の方法で修正したほうがいい場合もあります。
慌てて修正手術をせずに、手術を受けたクリニック以外のクリニックのカウンセリングも受けてできるだけ多くの美容外科医の意見を聞いて、左右差が出ている原因をよく見極めたうえで適切な方法で修正を行うことが大切です。
目次
二重まぶた切開法の手術後に左右差が出る原因と修正方法
二重まぶた整形の切開法(全切開・部分切開)の手術後に二重幅の左右差が出る原因と、その原因別の修正方法についての解説です。
左右の腫れ方の違いによる二重幅の左右差
手術をしてまだ間がない頃は左右の腫れ方の違いで左右差が出ている場合があります。
この場合は、手術後半年ぐらいまでには何もしなくても改善します。
腫れによって左右差が出ているのに慌てて修正手術をしてしまうと腫れが引いた時にまた左右差が出てしまうので、慌てずに腫れが引くまで様子を見ましょう。
切開線の位置の左右差いよる二重幅の左右差
切開法(全切開・部分切開)の手術の時の切開線の位置に問題があって左右差が出ている場合は、左右差を解消するためには再手術による修正が必要になります。
腫れによって左右差が出ている可能性もあるので、手術後4カ月ぐらいは様子をみて、手術後4カ月以上経ってもかなり左右差が目立っていて本人が気になる場合は、広い方の二重幅に合わせて狭い方の二重幅を広げる修正手術を行うのが一般的です。
その逆の、狭い方の二重幅に合わせて広い方の二重幅を狭くする手術は難しい場合が多く、状況によってはできない場合もあります。
眉毛の高さの左右差いによる二重幅の左右差
手術前にまぶたのたるみがあったり眼瞼下垂があったりして目が開けにくい状況であったような場合は、眉毛を上げて目を開けるクセがついています。
この眉毛を上げる高さに左右差があるような場合、眉を高く上げているほうの目の二重幅は広くなり、眉をあまり上げていない方の目の二重幅は狭くなるため、二重幅に左右差が出ます。
眉毛の高さに左右差があるために目の二重幅に左右差が出ている場合で、整形で二重まぶたにしたことでまぶたのたるみが解消されている場合や、全切開の手術と同時にまぶたのたるみ取りや眼瞼下垂などの手術をして目が開けやすくなっている場合は、眉を上げるクセが徐々に直っていき、二重幅の左右差も手術後半年以内には自然に改善します。
目を開けにくい症状が改善されているのに眉毛を上げて目を開けるクセがなかなか直らず、そのために二重幅に左右差がなかなか改善しない場合には、眉毛が高く上がっているほうの眉にボトックス注射をすることで眉毛の位置の高さが左右で揃い、二重幅の左右差が改善する場合があります。
目の開き具合の左右差いによる二重幅の左右差
目の開き具合に左右差がある場合は、目があまり開いていなほうの目の二重幅は広くなり、目がぱっちり開いているほうの目は二重幅が狭くなるので、二重幅に左右差が出ます。
全切開手術の影響で一時的に目の開き具合に左右差が生じているような場合には、徐々に目の開き具合が改善されていき、それに伴って二重幅の左右差も目立たなくなっていきます。
目の開き具合の左右差が一時的なものではなく、根本的に目を開ける力に左右差がある場合は、目を開ける力が弱い方の目だけ眼瞼下垂の手術をすることで目を開ける力の左右差が改善され、二重幅の左右差が目立たなくなります。
目の上のくぼみの左右差いによる二重幅の左右差
目の上のくぼみの左右差によって二重幅に左右差が出る場合があります。
元々目の上にくぼみがあった場合、手術直後は腫れによってくぼみが目立たなくなっていますが、腫れが引くとともにくぼみが復活します。
そのくぼみの度合いに左右差があるような場合、くぼみが深いほうの目は二重幅は広くなり、くぼみが浅い方の目は二重幅が狭くなるため、二重幅に左右差が出ます。
なので、この場合の二重幅の左右差は手術直後にはそれほど目立ちません。
手術直後には二重幅が左右でほぼそろっていたのに、腫れが治まる半年後ぐらいから左右差が目立ってきます。
この場合は、くぼみが深いほうにヒアルロン酸か脂肪を注入して左右のくぼみの度合いを同じぐらいにすることで、二重幅の左右差が改善できる場合があります。
修正手術のリスク
顔が完全に左右対称というような人はほとんどいません。
天然の二重まぶたの人でも左右の二重幅がまったく同じというような人はほとんどおらず、二重幅の左右差がかなり目立つ人も少なくありません。
二重幅の左右差がかなりあっても、顔全体を見るとそれほど気にならない場合もありますし、最初は気になっていても見慣れたら全然気にならなくなる場合もあります。
二重幅の左右差は修正手術である程度改善はできますが、完全に左右差をなくすことは難しく、また、1度の修正手術で満足できる状態にまで改善できるとは限りません。
また、修正手術といっても普通の整形手術と同じで失敗する可能性もあり、修正手術をしたことでまた新たなトラブルを抱えることになるかもしれません。
修正手術の検討は慎重に
完璧に美しい二重まぶたをイメージしながら二重整形の手術を受けたのに、手術前にはまったく想定していなかったような二重幅の左右差が出てしまったら、その左右差をなくしたいということで頭がいっぱいになってしまい、慌てて修正手術を受けたくなってしまうかもしれませんが、できたら半年以上様子を見て、本当にその左右差が許容できないものなのかどうか冷静によく考えてから修正手術を検討したほうがいいと思います。
天然の二重の人も二重幅の左右差は当たり前のようにあります。
なのでよほど目立つ左右差でない限りは、左右差はあったほうが自然です。
今、鏡に映っている自分の目の二重幅の左右差に神経を集中してしまうと、その左右差がどんどん重大なことのように思えてくるかもしれませんが、実際には自然の範囲内の左右差であったり、人から見たらぜんぜん気が付かないぐらいの左右差だったりする場合がほとんどです。
また、手術後1年、2年と経過していくうちに二重幅も徐々に狭くなっていって形も馴染んでいき、最初は気になって仕方がなかった左右差がほとんど気にならなくなるというようなこともよくあります。
気軽に修正手術を提案する美容外科医もいますが、医師にとっては簡単な手術でも、その手術を受ける患者にとっては簡単ではない場合があります。
医師はその手術が完了したらそれで終わりですが、患者はその手術の結果をずっと背負わなければいけないからです。
その手術に失敗したら、また身体に負担をかけて再手術を受けなければいけないのは患者本人です。
医師は余程の医療ミスでもない限り、手術の結果に責任は持ってはくれません。
ボトックス注射やヒアロンルン注射などで改善できる場合はそれほど大きなトラブルはないと思いますが(まったくないわけではありません)、切開手術による修正や眼瞼下垂の手術などのようにまぶたにメスを入れる手術は、失敗してまたさらに修正手術が必要になってくるというような場合もあるので、修正手術をせずに1回めの手術で満足しておけばよかった、とあとで思う場合もあります。
もちろん、修正手術がうまくいって満足する人のほうが多いのですが、失敗してその後何度も修正手術を繰り返さなければならなくなるケースも中にはあるので、その辺のリスクをしっかりと理解した上で、修正手術を検討したほうがいいと思います。
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