二重整形の埋没法のメリットとデメリットについての解説です。
埋没法のメリット
埋没法のメリットは次のようなものがあります。
傷跡が残りにくい
埋没法は切開部分が1〜2ミリと非常に小さいので、切開法(全切開や部分切開)の手術に比べて傷跡が残りにくいというメリットがあります。
埋没法は切開部分の傷跡は手術直後はへこんで目立つ場合がありますが、手術後半年ぐらいで目立たなくなるケースがほとんどです。
ただし、中には半年以上経っても目立つ場合もあります。
手術時間が短い
埋没法は全切開などの手術に比べると施術時間が非常に短いので、気軽に手術を受けやすいというメリットがあります。
手術時間はクリニックや医師によっても違いますが、だいたい20分ぐらいで済む場合が多いようです。
ダウンタイムの期間が短い
埋没法のダウンタイムは最短で3日で、全切開などの手術に比べると非常に短期間です。
なので、仕事などを休む期間が短くて済むというメリットがあります。
ただし、ひどい内出血が出たような場合は、内出血が消えるまでに1カ月ぐらいかかる場合があります。
費用が安い
埋没法の手術費用は3万円〜12万円ぐらいで、全切開などの手術費用に比べるとかなり安い、というメリットがあります。
元に戻せる
切開法(全切開や部分切開)の手術で二重まぶたにした場合は元に戻すことはできませんが、埋没法の場合は抜糸して元に戻すことが可能です。
これが埋没法の最大のメリットです。
整形で憧れの二重まぶたにしたけど、どうしてもしっくりこないので元に戻したいと思う人は少なくありません。
それまでにアイプチなどで常に二重まぶたにしていた人は二重まぶたの自分の顔に慣れていますが、普段からアイプチなどをほとんどしていなかった人は、実際に二重まぶたになったときの自分の顔をあまり想定できていない状態で手術を受けることになるので、手術後の自分の顔がどうしても気に入らないと感じることがあります。
また、普段からアイプチをしていた人でも、アイプチで作った二重まぶたより埋没法で作った二重まぶたのほうがくっきりとするので、埋没法の手術後にイメージが違うと感じる場合もあります。
そんなとき、埋没法は元のまぶたの状態に戻すことができるので安心です。
ただし、中には完全に元に戻らないケースもあります。
とくに手術後何年も経過している場合には、糸が見つけられなくて抜糸ができず元に戻せないというケースや、抜糸をしても癒着していて二重のまま戻らないというケースがあります。
埋没法のデメリット
埋没法のデメリットは次のようなものがあります。
元に戻ってしまう場合がある
埋没法の最大のデメリットは元に戻ってしまう可能性があるということです。
埋没法は手術後3〜5年ぐらいで糸が緩んで元に戻ってしまうケースが多いといわれています。
ただし、中には10年以上経過しても戻らない人もいます。
違和感や痛みが生じる場合がある
埋没法は、眼球側に違和感や痛みが生じる場合がある、というデメリットがあります。
違和感や痛みがある場合は、眼球側のまぶたから糸が出ている場合が多いのですが、中には糸が出ていないのに違和感や痛みが続く人もいます。
違和感や痛みが続く場合は埋没法の糸を抜糸することで解消できる場合がほとんです。
ただし、手術後何年も経過しているような場合には糸が見つけられなくて抜糸ができない場合があり、違和感や痛みが後遺症としてずっと残るというようなケースもあります。
糸が出てきたり、感染する場合がある
埋没法はまぶたに糸を埋め込んだままにするため、糸が出てきたり、糸が感染して炎症を起こしたりする可能性がある、というデメリットがあります。
糸が出てきたり感染したような場合には、直ちに適切な処置が必要です。
まぶたの中に糸が残ったまま除去できなくなる場合がある
埋没法は手術後2〜3年経過すると糸の抜糸が難しくなり、まぶたの中に埋め込んだ糸を永久に除去できなくなる場合がある、というデメリットがあります。
糸が緩んで二重のラインが消えてしまっても、糸だけがまぶたの中に残ったまま除去できないというケースが多く、再度二重をつくるためにはまた新たな糸を埋め込まなければいけないため、まぶたの中にどんどん糸が増えていきます。
まぶたの中に埋めた糸は除去できなくても問題がないと言われていますが、糸が入っている以上、感染する可能性は常にあり、また違和感や痛みが生じてくる可能性もあります。
眼瞼下垂を引き起こす可能性がある
埋没法には瞼板法と挙筋法という2種類の手術方法がり、挙筋法の場合は眼瞼下垂を引き起こす可能性があるというデメリットがあります。
挙筋法でつくった二重まぶたは天然の二重まぶたに近い構造になり糸が取れにくいというメリットがありますが、上眼瞼挙筋(上まぶたをあげる筋肉)とまぶたの皮膚を糸を結ぶため上眼瞼挙筋に負担がかかり、眼瞼下垂を引き起こす可能性があります。
一方、瞼板法は瞼板という軟骨部分とまぶたの皮膚を糸で結ぶ手術法で、糸が取れやすく、まぶたの裏に糸が出てきて眼球を傷つける可能性があるというデメリットがありますが、腫れが少ないというメリットがあり、挙筋法のように眼瞼下垂を引き起こす心配もあまりありません。
皮膚の下の糸の結び目のふくらみが目立つ場合がある
埋没法は皮膚の下の糸の結び目のふくらみが目立つ場合があるというデメリットがあります。
このふくらみは手術後半年ぐらいで目立たなくなることが多いのですが、中には半年以上たっても目立つ場合があります。
糸の結び目をまぶたの裏側で作る手術方法だと糸の結び目のふくらみがまぶたの表面に出ることがありませんが、この手術方法は抜糸が難しくなるというデメリットや、糸がまぶたの裏側に出てきて眼球を傷つける可能性があるというデメリットがあります。
糸が透けて見える場合がある
埋没法はまぶたの皮膚が薄い場合はまぶたの表面の皮膚から糸が透けて見える可能性がある、というデメリットがあります。
これは手術後半年ぐらいで目立たなくなる場合もありますが、半年以上たっても改善しない場合もあります。
まぶたのたるみが解消できない
埋没法は皮膚を除去することができないので、まぶたのたるみを解消できないというデメリットがあります。
二重まぶたにすることで皮膚が折りたたまれる分のたるみは解消できるため、埋没法でも少しのたるみであれば改善することが可能ですが、たるみの度合いによっては皮膚を切除しないと解消できない場合もあります。
全切開の手術なら皮膚の切除ができるので、まぶたのたるみがひどい場合でもたるみを完全に解消することができます。
まぶたの脂肪が取ることができない
埋没法の手術はまぶたの脂肪が取ることができないというデメリットがあります。
まぶたの脂肪が多くてはれぽったい目の場合、二重まぶたにするときには脂肪を取ったほうがすっきりとして綺麗な仕上がりになるので、まぶたの脂肪が多い場合は、手術のときにまぶたの脂肪が取れる切開法(全切開や部分切開)のほうが適しています。
眼瞼下垂の手術を同時に行うことができない
埋没法の手術は眼瞼下垂の手術を同時に行うことができないというデメリットがあります。
眼を開く力は弱い人は二重整形と同時に眼瞼下垂の手術をしたほうがいい場合があります。
とくに幅広の二重にする場合には、眼を開く力が弱いと幅が広い二重まぶたをしっかりと開ききることができず、眠いような印象の目になってしまう場合があるため、眼瞼下垂の手術を同時に行ったほうがいい場合があります。
眼瞼下垂の手術を同時に行う場合には、全切開の手術が適応です。
ただし、眼を開く力が弱くないのに美容目的だけで眼瞼下垂の手術を行うとびっくり目のようになってしまうおそれがあるので注意が必要です。
埋没法のメリット・デメリットのまとめ
埋没法はメリットも多いのですが、デメリットも非常に多い手術法です。
元に戻すことが可能というのは大きなメリットですが、永久的な二重ではないということとまぶたの中に糸が残ってしまうことはかなり大きなデメリットです。
なので、手術後すぐに元に戻したくなる可能性がある人にとっては埋没法を選択する価値がありますが、元に戻したくなる可能性がないような人にとってはそれほど価値がある手術法とはいえません。
とくに、過去に埋没法の手術をして二重のラインが取れてしまった人は、再度埋没法の手術をしてもまた取れてしまう可能性があり、糸もうまく抜糸できなければまぶたの中に残ってしまうので、繰り返して何度も埋没法の手術を受けるのであれば全切開やビーズ法などの永久的な二重まぶたを作れる術式を選んだほうがいいかもしれません。
埋没法が簡単そうだからという理由だけで安易に埋没法の手術を選択するのではなく、埋没法やそれ以外の手術方法のメリットやデメリットをよく理解したうえで、美容クリニックの医師ともよく相談して自分に最も適した手術方法を選択することが大切です。